舞台とお酒が好きな人の備忘録

舞台とお酒が好きな人の備忘録です。

マシュマロお返事

先日のツキステ。の記事にマシュマロいただきました!

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通りすがりに私の拙いブログ読んでくださってありがとうございます!元気になっていただいたということでとても嬉しいです!

好き勝手書いてしまいなんかすいません。。。でも普通のストレートプレイと2.5次元舞台って、そもそも楽しみ方が全く違うと思ってまして。その中でもツキステ。は伝統芸能に近いなと思った次第でした。

これからもツキステ。応援させていただきます!こちらからも新キャストのTAKAをよろしくお願いいたします!笑


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※基本的にはお返事させていただきます。掲載不可、伏せて欲しいところがあればおしらせください。

10/21観劇『誤解』

7月のproject navakovでファンになった稲葉賀恵さんの作品を観てきました。
leo-writer.hatenablog.com

『誤解』

作:アルベール・カミュ/翻訳:岩切正一郎/演出:稲葉賀恵

会場:新国立劇場 小劇場

www.nntt.jac.go.jp

稲葉さんの演出は、ちょっと陳腐な言い方になっちゃうかもですが、おしゃれでスタイリッシュだと思う。この顔合わせ映像もなんかおしゃれじゃないですか〜!?この動画を見ただけでも期待が高まる。。!
www.youtube.com

陰鬱だけど、美しさも感じる舞台セット

舞台セットはシンプル。板張りの舞台の中央に、親子が経営するホテルの備品であるベッドやテーブルが置かれ、後ろに古い建物を連想させる紗幕がかかっているだけのもの。

この板張りの床が、薄汚れた風にペイントされてます。そのペイントの色がよく見ると青銅っぽい青だったりグリーンに見える色で、場面によっては透明感を感じさせる空間になってました。

同じことが紗幕にも言えて。最初の印象は古いホテルの壁なんだけど、話が進むにつれて上がったり下がったり様々な表情を見せてくれました。小島聖さん演じるマルタが、太陽の国である外国への憧れを語る場面では、丸く浮かぶ雲のような形になっていて。内側からぼうっと照らされて光る様子が、雨雲みたいではあるんだけどマルタの希望の象徴のようにも見えて、とても不気味でよかった。

あと、所々で小林勝也さん演じる年老いた使用人が椅子を引きずって来るときの音。板張りの床と椅子が擦れてる音なんだと思ったけど、時々マイクを通しても聞こえて来るような感じがして。。。あの音どうやって出してるんだろう。

誰が何を誤解したのか

本作に置ける大きな“誤解”は、宿泊客である男が、実は昔親子を置いて出て行った息子であり兄であると気づかなかったこと。そのことに気づかず、親子は男を殺してしまう。

それ以外にも、ラストシーンを観た時に私が感じた誤解がある。夫を殺されたマリアは、犯人である妹に詰め寄り最後には神に助けを求める。そこに劇中全くセリフがなかった使用人が「お呼びですか?」と現れ、お助けくださいというマリアに向かってきっぱりと「嫌です」と告げる。この衝撃的なラスト、人生に困ったら神が手を差し伸べてくれるというのは誤解だということなのか、と思った。*1

購入したプログラムに、ローレンスの“悲劇性は不幸へ食らわせる強い足蹴りのようなものでなくてはならないだろう”という言葉が載っていました。ある意味、拍子抜けしたラストシーンの印象は、ここでいう“強い足蹴り”だったのかもしれない。



不条理劇の感想ということで、なんかちょっとすかした感じの文章になってしまいました笑。ちなみにプログラム800円と激安だったので即購入したんですけど、なんかいまいち分かりにくい評論めいた文章しか載ってなくて、もっと作品解説して欲しいんだけど〜と思っておりました。そしたら、全くおんなじ意見の上に、解説も書いてくれているこちらの記事がありがたかったので貼っておきます。
https://www.hayakawabooks.com/n/n331bd01c46f2


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*1:そもそも、この使用人に助けを求める行為こそも誤解と言えるんだけど

10/13観劇 ゴジゲン『君が君で君で君を君を君を』

今月、けっこう舞台観てんな!?複数回観ている『レディ・オルガの人生』を1として数えると、今月4作目はこちらを観に行ってきました。

ゴジゲン『君が君で君で君を君を君を』

作・演出:松居大悟

会場:駅前劇場

www.5-jigen.com

多分『顔‼︎!』を観に行った時の折り込みチラシで入ってたのかな?いつもカンフェティのコラムで拝見してる松居大悟さんがどんなお芝居作るのか気になったのと、10周年てすごい!と思ったので、初ゴジゲン行ってまいりました。10/21まで地方公演があり、それまでネタバレ禁止とのことなので、当たり障りのないところだけ感想書きます。

ちなみに『顔‼︎!』の感想はこちら。
leo-writer.hatenablog.com


ガーリーなセットと熱い男達

ピンクを基調とし、電飾や風船もあしらわれた、明らかに女の子のお部屋と行った舞台セット。そんなガーリーな空間で6人の男性たちが、汗をダラダラかきながら繰り広げる熱い物語。。。そういった印象でした。役者さん達の半端ない熱量と、可愛らしい空間とのギャップが面白かったです。

あと、舞台セットは固定なのに、部屋からイベント会場や結婚式場、バスを自転車で追跡する道路にまで空間を変えてしまう演出が良かった。


“世にも奇妙な?”愛の物語

芝居の内容についてですが。。。率直な感想は、良くわからん笑。意味がわからないというよりも楽しみ方が良くわからなかったな〜。。。単純に合わないタイプの芝居なのかも知れません。

ツイッターで感想を漁っていたら“『世にも奇妙な物語』に一つはある感動系の話”って呟いてる方がいらっしゃって、すごく納得した。『世にも奇妙な物語』っぽい!確かに!!そこからさらに一歩踏み込んで、本質に迫ろうとすると、私の理解力では追いつかない感じです。。。

でも愛がテーマということで、舞台上に渦巻く男達の愛情はすごく感じた。その愛の対象がどうしてあーなって最後あーなったのかまでは、自分の中でうまくまとめることができなかったです。



役者の皆さんはみんな個性的で良かったのですが、この日はその中でも自分的に注目だった目次さんの紙芝居がアフターイベントでありました。その内容は大変くだらなくて面白かったです笑。


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マシュマロお返事

先月抑えた反動か?今週末からたくさん観劇予定を入れてしまいました。楽しみでしょうがありません笑。


さて、先日戯れに設置したマシュマロですが、早速メッセージをいただきました!めちゃくちゃ嬉しいのでお返事します。
(もし掲載ダメとかだったらそっと教えてくださいね。。。その時は全力で謝罪いたします汗)

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まずはこんな一人語り甚だしいブログを読んでくださってありがとうございます。。!

『レディ・オルガの人生』複数回観劇されてらっしゃったのですね!推しの舞台も初めて観ていただいたようで何よりです!推しは“ウルトラソゥッ!!”で有名なシンガーさんとか、格付けチェックで無敗を誇るあの人とかのバックダンサーをやってたんですよ〜。

なんてことないステップから醸し出されるダンスうまい感、まさにそうですよね笑。一人だけキレッキレやぞ!?ってなりました笑。踊るクマさんも可愛かったですね〜。

これからも読んで頂けますとありがたいです!


『レディ・オルガの人生』関連記事はこちら。
leo-writer.hatenablog.com
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こんな感じで時間あるときにお返事させていただきますのでよろしければ〜!
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2018年9月の本棚

9月に読んだ本たち。

『歩きながら考えた。-やさしい演劇論集』

歩きながら考えた。―やさしい演劇論集 (五柳叢書)

歩きながら考えた。―やさしい演劇論集 (五柳叢書)

推し舞台の予習として読んだ川村毅さんの演劇論集。まず一言。この本、字体が可愛いい!なんかころっとしてて。

タイトルに“やさしい”と銘打ってることもあり、前半は早稲田大学で川村さんが行った講義の内容を後述形式でおこしてあり読みやすかった。日本のアングラ舞台の歴史みたいなことも学べるし。後半の各所で発表された演劇論集の再録になってくると、結構読み手の読解力が求められる。。。

“演劇は辛い現実を考えることの娯楽”という一文が印象に残っている。その考えからすると、2.5次元舞台って対極にあるものなんだな〜と思った。演劇も2.5次元も両方好きですけどね。楽しみ方がそもそも違う、別物なんだろうな。

ハンニバル 下』

ハンニバル〈下〉 (新潮文庫)

ハンニバル〈下〉 (新潮文庫)

なぜにいきなり“下”なのか笑。上巻はずいぶん前に読了していたのですが、この翻訳が読みにくくて。。。下巻は途中まで読んでずっと放置していたのです。でも最近の読書筋トレにより、文章が読めるようになったので再び開いてみたところ、一気に読めた。

今更知ったのですが、映画版の『ハンニバル』と小説版のエンディングって全然違うのね〜!!!ものすっごい衝撃を受けました。一人で興奮して、読了当時あった人に話しまくったけどポカンとされた笑。そりゃそうだ笑。

『東電OL殺人事件』

東電OL殺人事件 (新潮文庫)

東電OL殺人事件 (新潮文庫)

ハンニバル』でドロドロ要素ほしい熱を刺激されて読んだ本。図書館で予約して借りたんですが、文庫だと思ったらハードカバーでしかもでかっ!となった。さらになんかすごく古くて汚れもあった本でした。。。読んでるときに、本についてる栞ちぎれたし。。。

内容は面白かったけど、作者の表現がちょっと大げさだし、要所要所にこじつけ気味な比喩表現が目立った。でもネパールまで行って、事件の関係者に話を聞いたところは旅行記的な面白さもあり、読み応えがありました。

『QJKJQ』

QJKJQ

QJKJQ

本屋で文庫版を見つけて面白そうって思って図書館で借りました。

予想通りめっっっちゃ面白くて、2日ぐらいで一気に読んだ。話の導入部分が好みドンピシャだし、予想できそうな感じもありつつ、その予想のナナメ上をいく展開が非常に面白かった。最終章のちょっと詩的な終わり方も好き。


なんかおどろおどろしいラインナップでしたね笑。


たわむれに、マシュマロ作ってみました。よろしければどうぞ!
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『レディ・オルガの人生』感想〜作品の感想編〜

『レディ・オルガの人生』前回は推しさん中心に感想を書きましたので、今回は作品自体の感想です。

ティーファクトリー『レディ・オルガの人生』

作・演出:川村毅

制作:ティーファクトリー

会場:吉祥寺シアター

T Factory(ティーファクトリー) 川村毅新作戯曲プロデュースカンパニー - 『レディ・オルガの人生』

元の作品のリーディング公演感想はこちら。
leo-writer.hatenablog.com

推しさん中心の感想はこちら。
leo-writer.hatenablog.com


生きづらい時代

本作は“生きづらい時代”の現代人に捧ぐ作品とのこと。これを最初見たとき、今って生きづらい時代なの?と率直に疑問に思いました。元の『フリークス』が生まれた87年に比べて、現代って人々の多様性により理解が生まれてるんじゃないの?と。

でも初日でこの作品を観た時に、“川村さんが考える生きづらさってそういういうことか”と納得しました。

劇中にも“何も主張してなくても、フリークスがテレビに出ているだけで主張になる”みたいなセリフがありましたが、つまり現代ってそういうことなんだよね。常にその人の主張や立場が求められる。人はどこかに所属している方が望ましいし、所属したらその団体の意見に同意することが求められる。

そういう風潮を生きづらいと感じられていたのかなあと。


“分かり合えなくていい。認めることは重要だけど”

自分の居場所を探して、フリークスの劇団にたどり着き、最初は居心地がよかったけれども彼らの主張についていけず元の生活の戻ったレディ・オルガ(という芸名だった女性)。そんな彼女が自分を迎えにきたアルビノ*1にいうセリフです。

この一言に、尽きるなあと思いました。

『フリークス』は、フリークと普通の人に引かれた境界線をぶっ壊す話。『レディ・オルガの人生』においての境界線はぐにゃぐにゃの柔軟なものなんだろうな。

人それぞれの考え方があっていいと思うし、その人の考えをむやみに否定することはできない。ある意味、曖昧な生き方っていうのも認められていいんじゃないかと思います。



なんか哲学チックになってしまいました笑。そんな感じで『レディ・オルガの人生』は笑えるエンタメ的なところもあり、社会派なメッセージもあり、そして推しさんのダイナミックなダンスシーンありの楽しい作品でございました。ちなみに台本と『フリークス』の書籍買ったら、川村さんが両方にサインしてくれて、握手までしてくれました。気さくな良い方だ〜。

*1:砂原健佑さん演じる生まれつきメラニン色素が以上で全身真っ白な青年

『レディ・オルガの人生』感想〜この推しがすごい編〜

先月末から上演しております通称“不思議人間ショー”な推し舞台。何回か観劇してまして、毎回楽しく舞台の世界に浸っております。一つの記事に感想をまとめると長くなりそうなので、まずは本作での推しの魅力について書いてみたいと思います。

ティーファクトリー『レディ・オルガの人生』

作・演出:川村毅

制作:ティーファクトリー

会場:吉祥寺シアター

T Factory(ティーファクトリー) 川村毅新作戯曲プロデュースカンパニー - 『レディ・オルガの人生』

ちなみに本作は川村さんが80年代に手がけた舞台のリバイバル版となっております。元の作品のリーディング公演に行ってきた際の記事はこちらです。

leo-writer.hatenablog.com


演技の幅がすごい!

物語は東京のどこかにある地下劇場で繰り広げられる、奇形の人たち=フリークスのショーを中心に展開します。推しさんの役柄もそのパフォーマンス集団の一人なのですが演じる役柄が幅広い。。。!まずは冒頭から吸血鬼ドラキュラ伯爵で登場!朗々と意味のない*1はちゃめちゃでコミカルな芝居を披露してくれます。その次にはフランケンン・シュタイン博士になって登場!これまた意味のない謎の人造人間を製造してポイッてします笑。

これまでは劇中劇の役柄なのですが、本当の正体は鬼の一族と言う設定。迫害にあって絶滅危惧種となり、姉と一緒にこの劇団*2に売られてきたと言う設定。しかも、彼は潮の満ち引きで時折オオカミ男になって暴れまわる習性があり、姉の歌により飼い慣らされています。

しかもしかも!普段は鬼でオオカミ男である自分と正反対の自分を演じようとしているのか、胡散臭いエレガントさ*3を漂わせる英国紳士“トニー”として振舞っているのです。。。!

ここまで書いてみて、自分でもよくわかんなくなってきた笑。それくらい今回の作品での演技の幅は広かったです。上記以外にも踊るクマの役やったり、レディ・オルガの夫の気球の操縦士やったりもしてましたね。。。劇中でも“一人アダムスファミリー”と言われてましたが、推しの演技的に、一粒で5~6度ぐらい美味しい舞台でした笑。


ダンス力がすごい!

本作はガチンコストレートプレイなのにも関わらず、元ダンサーの推しのパフォーマンスが楽しめる箇所が多々ありました。

不思議人間ショーのおかしな芝居の最後には、劇団員全員でこれまたふざけた歌詞に合わせて歌って踊るショーがあります。振りつけはしごく簡単なものなのですが、推しだけ妙にダンサブル!笑 動き方が一人だけキレッキレだよ!あと、移動距離が長い!舞台の奥の方から最前キワキワまですごい勢いでステップ踏んでくる。と思ったら今度は上手から下手に移動したりと。。。動き回ってました笑。

また、前述の通り、推しさんの役はオオカミ男です。オオカミになって暴れだした時は、姉が歌を歌って踊らせて疲れさせるのですが、その踊りがブレイクダンスウインドミルでぐるぐる回るのがデフォルトだったんですが、一回違うステップの時があって。。。うまく表現できないけど、ポーズをとった姿勢からいきなり背中から仰向け状態でバンッ!て推して、そのまま安らかな表情で眠ってました。。。推しさんしかできないよ、こんな演技。。。


豹変ぶりがすごい!

クライマックスに差し掛かった時、もっと社会に出ようと声を大きくするフリークス達が、呼び込み役で唯一普通*4の劇団員が激しくたしなめるシーンがあります。

悔しい姉は、弟の推しさんに“オオカミ男になって喉笛かみちぎれ!”とけしかけ、推しさんも挑戦するも“いきなりは無理だよ。。。”と弱腰な様子。この姉弟のやりとり、可愛らしくてすごく好き。

そして、さらに呼び込みの激しい糾弾は続き、勢いを失っていたフリークス達ですが、呼び込みの“バケモノ!”と言う声で、推しさんが豹変しオオカミ男になって呼び込みのお尻に噛み付きます。この豹変っぷりが、前述のやりとりとのギャップでこのシーンをとっても魅力的なものにしていたと思う。。。!



この推しがすごい編はこんな感じでしょうか。リーディング公演の時は、川村さんと言う演出家と果たしてうまくできるのだろうか?と言う不安を抱いていたのですが、いらぬ心配だったようですね。本作にとって推しさんは欠かせない存在になっていたと思います。ブログにも、二人で飲みに行ったことが書かれてたり、仲良しな様子も伺えるし。川村さんとの出会いにより、推しの今後の役者としての人生をより実りあるものになるといいな。

次回は作品自体の感想について書きます〜!

*1:演出として、意味のない芝居をやってる

*2:団長曰くサーカス

*3:褒めてる

*4:実はそうではなかったんだけれども