舞台とお酒が好きな人の備忘録

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8/27観劇『フリークス』リーディング公演&スペシャルトーク

9月末から推しさんは川村毅さんの舞台に出演します。それは新作なのだけど、川村さんが87年に発表した戯曲のリメイクとなってまして、原作のリーディング公演とトークショーがあったので行ってきました。

『フリークス』リーディング公演&スペシャトーク

作・演出:川村毅

会場:吉祥寺シアター

T Factory(ティーファクトリー) 川村毅新作戯曲プロデュースカンパニーhttp://www.tfactory.jp/www.tfactory.jp


想像していたよりは。。。

川村さんといえば、先々月ぐらいに予習と称して『ラスト・フランケンシュタイン』と『ラディカル・パーティー』を図書館で借りて読んでたのでした。この2作は、アングラ〜!て感じで意味の有る無し関係なく言葉の洪水って印象の作品。あの感じでリーディングやられたら全部聞き取れないな〜とヒヤヒヤしてたんだけど、今回のフリークスは思ったよりもセリフがすっと入ってきた。

トークで川村さんもおっしゃってたけど、『フリークス』は川村的に今まで拠点にしていた新宿を離れて、渋谷のPARCOというちょっと洗練された場所で演劇をやるという転換期に作った作品だそう*1。それもあって、今までとは文体を変えてるんだそうな。なるほど。

だからと言って。。。

セリフがすんなり入ってきたからと言って、単純明快!こういうことか!という内容の作品ではなく。。。本編終演後にトークが始まる前、当時『フリークス』上演に際して開催されたトークショーの映像が流れてたんだけど、その中での川村さんの言葉をざっくり引用すると

人は皆シャム双生児として生まれるんじゃないかという妄想をしていた。切り離されたもう一人の自分がどこかにいて、フリークスの自分とノーマルの自分が存在しているんじゃないかと。

というようなことをおっしゃっていて。

フリークスとノーマルはある意味表裏一体。あるいは、自分はノーマルだと思ってるけど、実はフリークス側からもしれない。フリークスとノーマルの境界線はすごく曖昧なんだなと思った。

“恐いもの見たさ”の精神てそういうことなんだと思う。怖いもの、気持ち悪いもの、禁忌とされているものはなぜか見たくなってしまう。それは、自分とフリークスの境界線探しなんじゃないかと。

劇中に「豊かさとはなんだ?」と問いかけられて、「ここにあなたたち(フリークス)を読んで食事会を開ける心の余裕ですよ」っていうセリフがあるんだけど、まさにそれは上記の精神に通じるのではないでしょうか。

これもアフタートークの受け売りだけど、80年代は変化の時代で世の中がどんどん“物質的な幸福”を求めていった時代で。その中で“フリークス的なもの”は埋もれていった。だけど人は自分の裏*2である“フリークス的なもの”がないと幸福でいられないから、最後にフリークスファッションショーの主催者である百貨店の社長は新宿(=境界線)を破壊したのではないでしょうか。。。

以下、余談。

・「女なら楽屋に掃いて捨てるほどいますよ。それがファッションショーってもんだ」っていうセリフがなぜか刺さった。なんかいいよね。

トークの進行役を担当されてた、吉祥寺シアターの方が結構スタイルの良いイケメンだった笑。こっそり測ったけど、8頭身ぐらいあるな!!!


とまあよく分からないながらも堪能し、推しさんが川村演出でどんな化学反応を見せるか楽しみだな〜と思っていたところ、トークの最後に衝撃のエピソードが。ちょい前にヒットしたなんちゃらショーマン的な映画にも、フリークスであるヒゲ女が登場するので、その話題になったのですが川村さんのコメントは「歌とダンスはよかったけど。。。う〜ん。。。」*3的な感じだったのですよ。

。。。。。。うちの推しさん、その映画べた褒めしてなかったっけ?始まってずーっと泣いてたっていってたよね???大丈夫かな。。。笑 頑張れ、推しさん!!笑

*1:それによってて演劇仲間からも色々批判もされたらしい笑

*2:表かもしれないけど

*3:その前段として、映画に対するディスがもう一人の登壇者から飛び出したのですが、割愛笑