舞台とお酒が好きな人の備忘録

舞台とお酒が好きな人の備忘録です。

映画『娼年』を観た

もっぱら舞台ばっか行ってる私ですが、たまには映画も観ます。映画も嫌いじゃないです。ただ舞台>映画なので時間もお金も、前者の方に回しがちなだけ。。。ほんとはもっと映画も観にいきたい。あと、動画配信サービスとかにも入ってばんばん観たい。

ということで、久しぶりに映画館に行って映画を観てきました。観たのは『娼年』。舞台版をやってた時に観たいな〜と思いつつ、結局行かず。映画になってハードル下がったので行こうと思いつつ、なかなか腰が上がらず。。。今回友人も観たいというので、公開からちょっと経ったタイミングですが観に行ってきました。

shonen-movie.com

観たのは渋谷のヒューマントラストシネマ。普段舞台ばっかり観に行ってると、映画館の座席の座りごごちの良さにびっくりしませんか?私はします。

さて。前置ですが、私は舞台作品ほどたくさん映画を観ているわけではないので、あんまりあーだこーだいうだけの経験値が映画に関しては足りないと自覚しています。そんな映画経験値的なヨチヨチ野郎の感想なので、コイツわかってないなあ、的なところがあればご指摘頂けると嬉しいです。

さてさて。

観終わった後の印象は、ふーん。。。て感じでした笑。この作品のテーマって“少年が娼夫としての仕事を通して成長していく様子を描く”ってことだと思うんだけど、松坂桃李くんの主人公の成長の過程っていうか、心情の変化が読み取れなかったんだよなあ。。。これは私の問題で、感じ取れるだけの経験値がなかったということなのかもしれないです。

特に猪塚健太がやってた痛みを快感と感じるコールボーイ、東とのやりとり。あれがどういう意味を持つのかがわかんなかった。。。ああいうエピソード自体は好きなんですけどね。ちなみにグロとか痛いのは割と平気なのですが、小指ボキンの瞬間はポップコーン食べてちょっと、自分の中でごまかしました笑。

終盤、主人公を自分が経営するクラブのコールボーイにした女性オーナーは逮捕されてしまいます。拘留前に、主人公に書いた手紙という程の独白のシーン。“あなたのお母さんもまた娼婦でした”*1って言われるんだけど。。。で??ってなりました。。。だからなんなの?原作ではもう少し深く、そこの伏線回収されてんのかな?

映画の感想とは直接関係ないけど、主人公が相手する客の中で、尿意を我慢しておしっこする瞬間を見てもらうことで快感を感じる女性が登場します。しかもこの女性は、単純に見てもらうだけじゃなくて、自分と同じ知的レベルの相手じゃないと興奮しない、と。

それ、わかるわ〜。別に放尿を見てもらいたいんじゃないですが笑。話してても、自分と同じ知識というか経験値の人物じゃないと、真の共感て得られないですよね。特に愚痴とか。。。

セックスシーンは思ってたよりも激しくて生々しかったので、これをどうやって舞台で表現したのかがすごく気になりました。


と、映画自体はまあまあな感じでしたが、原作も読んでないので作品自体を真に味わえているかは分かりません〜。図書館で原作借りて読んでみようかと思ったら、結構な予約待ち。。。いつか借りれる時がきたら読んでみようと思います。

*1:お母さんは、主人公が小さい時に繁華街で倒れ、亡くなっている

まとめ『うつろのまこと-近松浄瑠璃久遠道行』

終わってしまいましたね。約2ヶ月ぶりの推し舞台。今回はいろいろありましたが(主に制作的なところで)楽しかった〜。。。

過去の記事(推しがたり多め)はこちらです。
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『うつろのまこと-近松浄瑠璃久遠道行』

作・演出:西森英行
制作:『うつろのまこと―近松浄瑠璃久遠道行』製作委員会
会場:博品館劇場

ということで、今までちょこちょこ書いておりましたが、まとめ?記事いってみたいと思います。


まず、ひとつ訂正をば…

先日の投稿で、近松のセリフで「芝居がこの世で最もの“悪商”だ」というのが好きと書きましたが、正しくは“悪所”でした。失礼しました。。。

全ての組み合わせが最高

今作、めっちゃハマりました。組み合わせが最高。ストーリー、演出、役者陣が素晴らしいのはもちろんのこと、かみむら周平さんの音楽とか。。。アナログシンセサイザーのアタック音と共に登場してくる推しかっこよかったなあ。。。

あと衣装!衣装がめちゃくちゃおしゃれで個人的に好きですね。和風なんだけど、完全な和じゃなくて、現代風のアレンジが加わってるところとか。くぼひでさんの治兵衛の着物、多分デニム地だったよね?最高におしゃれ。

衣装だけでなくて、作品全体が、ガチ古典原作+前衛的なアレンジという個人的なツボをついたものだったのかもしれない。

3つの物語+創作者をめぐる物語にミュージカルプラスという上演形式も面白かったしね。どこをとっても、今までにない演劇体験ができるものでございました。

近松義太夫について

各章の感想は、今までのブログで書いてきました。なので、まとめとして、推し曰く“4つ目の物語”である近松義太夫の話について書こうと思うんですが。。。うまくまとまらない笑。散文的な感じになってしまいますがご容赦ください。

出会った当初、近松の“胸の庵”は空っぽだった(これは瓢箪を示唆してる?)。しかしいつのまにか、義太夫近松の中に入り込んでいた。でもそのことに近松が気づいた時、すでに義太夫はこの世にいない。。。そして、近松は自分の心に“誠の虚ろ”が空いたことに気づく。。。

うつろのまこと、まことのうつろ。この表裏一体の表現が作品全体を通したテーマになっているのでしょうか。

近松は“この世”が人を狂わせるのだと思っていたけど、この世は変わらず“人が勝手に”狂うだけ。そしてそのことに気づいたのは、いつのまにかかけがえのない存在になった義太夫が自ら狂ってこの世から転げ落ちた時。。。そこにも表裏一体を感じました。

ちなみに『曽根崎心中』は世の中の檻にがんじがらめになって心中する。つまり“この世”発信の物語。でも、真実に気づいた後に近松が書く『心中天網島』は人の思いが交錯した結果、心中する。これは“人”発信の物語。

ラストシーンで号泣

私が一番泣いちゃうのが、最後の最後なんですよね。ひとしきり泣いた後に近松がまた再び筆を取って何かを書き出すシーン。どうしてそこが胸に響くのか、理由をうまく書けないんですが、すごく胸を突かれるシーン。。。

涙の理由の一つが、伊藤裕一さんの演技だと思うんですが、すごかったです。追加公演の時なんか鼻水ぐしゃぐしゃで。。。あんな表情見せられたら、泣くしかないでしょ。。。伊藤さんの演技とても好きです。

制作さんは次がんばってね

先日の投稿で書きましたが、千秋楽後の追加公演は、できたらしないほうがいいよね苦笑。あと、パンフレット売り切れってどういうことやねん笑。券売に応じて、グッズの製造数調整するのは当たり前のことだけど、追加公演するんだったら増やしとけよ!(急な追加は難しかったのかもしれないですが)って話。。。やってることがちぐはぐなんだよなあ。

キャストも再演望んでるみたいで、作品評価的にも可能性は高いと思いますが、 次はそこんとこうまくやってちょうだいね!


以上、『うつろのまこと』まとめでした。短期間でしたが、連投お付き合いありがとうございました。6月はこの後3作ぐらい、観劇の予定あるのでまたちょこちょこ書き散らかしていきたいと思います〜。

雑感6/9『うつろのまこと-近松浄瑠璃久遠道行』B公演

こんにちは。ついに観て来ました、『うつろのまこと』B公演。今回なにげにB公演って一回しか観てないんだよな〜。。。一昔前だったらこんなに面白くて、推しがかっこいい芝居は全通してたかもしれない。でも、一回全通して金銭的にも家庭的にも崩壊したので、もうしないように気をつけてます。。。細く、長く応援していくのが幸せだと思ってがまんしている。。。

さて、そんなどうでもいいつぶやきから始まりましたが、B公演の雑感つらつらいきたいと思います。毎度のごとく、ネタバレご注意ください。



観た公演 6/9 B公演 マチネ(「出世之賞(出世景清)」+ 「生瓢之章(心中天網島)」)

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何回観ても忘れちゃう好きなセリフ

改めてですが、この 『うつろのまこと』という作品、大変ですよ。。。すごく面白くて、考えたい部分もいっぱいあるのに、推しがかっこよくて記憶が全てそこに塗り替えられる。。。!!

「出世之賞」で、近松が「この世で一番の“悪商”である芝居でのし上がって、この世をひれ伏させてやる」みたいなセリフがあるんですが、このセリフ好きなんですよね。でも毎回この後登場する推しのかっこよさで忘れていた笑。

芝居=この世の底辺。おそらく、人の情をいうものをえぐり出して、それを観て楽しむから、卑しい商売と近松は言ってるんじゃなかろうかと思います。それを言わせた西森さん、言っている伊藤さん、そして聞いているキャストと観客、全ての芝居を取り囲む人がヒヤリとする、いいセリフ。

やはり、孫右衛門兄さんかっこよすぎ

前回、話の筋を追うのに必死になって、突然の推しの登場にびっくりした私ですが。。。
leo-writer.hatenablog.com

すいません、わかって観ててもかっこよかった。。。!『うつろのまこと』という作品、全体を通して情けないというか女性に引っ張られる感じの男性が多い気がします。でも推しが演じた景清も、孫右衛門もめちゃくちゃ漢気があって、真っ直ぐでかっこいい。。。!私生活でそんな男性いたら、暑苦しくていやなんですけどね笑。推しが演じるそういうキャラクターはめちゃくちゃ魅力的なんだよなあ。。。

スペシャルカーテンコールに死す

この日はソワレだけスペシャルカーテンコールがありました。スペシャルなカーテンコールとはなんぞや?とワクワクドキドキ待ってましたが。。。なんてことはない、キャスト陣が客席まで降りて来て、通路に立ってお辞儀をするというものでした。

なんですが。。。!この日、私通路席でして。。。なんと推しが隣に来てくれたんです!!ひゃ〜、一気に体温爆上げ!緊張した〜。。。お辞儀は下手と上手両方に向かって二回するんですが、私がいる下手側にお辞儀したときは恥ずかしくて直視できず。。。反対側にお辞儀した時のお尻だけ凝視してました笑。なんで、あんなに恥ずかしい気持ちになるんだろう?推しのイベントの時よりもなんか緊張しちゃいますよね笑。

しかもこの日、本当はマチネを観に行く予定だったんです。でもお昼に用事ができてソワレに変更したところこのラッキー!すごいついてる神様ありがとう!的な気持ちになりました。

追加公演騒動について

前回の投稿で書いてみようかといった追加公演騒動について。今回千秋楽後に追加公演ということで、一部の人たちが荒れていましたね。。。まあ、確かにあんまり喜ばしいことではないですが。。。

多分、今回あんまり人が入っていない。でも評判はいいと思う。なので、少しでも収益をあげたいと思っての苦肉の作だったとおもうんですよ。これに対して怒っている人は、何回この舞台を観ているのだろうか。文句があるなら全通してから言え!と私は言いたい苦笑。

舞台は慈善事業じゃないんだよ。商売なんだから、利益をあげないと始まらない。公演自体がプラスにならないと、あなたの次の推しのお仕事だってなくなっちゃうかもしれないんだよ〜。だからって、何でもかんでも客から貪りとっていいということではないですけどね。

まあ、確かに今回の制作さんは、キャスト先行の案内の仕方や特典付き公演の案内が下手くそだった。この追加公演後に案内があった「会場内でのトレード行為の禁止」にはちょっと面食らいましたがね。ランダム商品出しといて、トレードするなはないだろうと。この案内の本意は、“会場内で”トレード禁止だと思うので、そうであれば「ロビーが広くなく他のお客様の迷惑になりますので」みたいなこと書けばよかったのにと思いました。そういえば、アンチのリプがついた追加公演案内のツイートも黙って削除しちゃってるしなあ。。。そういうところはちょっといただけないと思います。

ケータリングにもめちゃくちゃ凝ってて、キャストのことを思っているいい制作会社さんだとは思うんですが。。。まあ、ラーメン屋呼ぶ金けずったら、ちょっとは利益にまわせるんじゃないのと思ったのは黙っておこう←



ということで本日はついに千秋楽でございます。雨降りそうだけど、行ってきます〜。

雑感6/6『うつろのまこと-近松浄瑠璃久遠道行』C公演

先日のA公演に引き続いて、C公演観てきました。本公演、流れ的にはA→B→Cという順番で観るのが一番作り手のが観せたい構成にはなっているはず。しかし予算と予定の都合上、Bの前にCを観る形になってしまった。。。少し悔しいですが、Cの後に観るBもまた違う発見があって良いでしょうとここに負け惜しみを言っておく。

今回もネタバレ等、気にせず書いていきますのでご注意お願いします。



観た公演 6/6 C公演 マチネ(「出世之賞(出世景清)」+ 「名残之章(曽根崎心中)」+ 「生瓢之章(心中天網島)」)

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やはり推しは美しかった

C公演は全種類を時系列順に上演ということで、最初は2回目の観劇となる「出世景清」を描く出世之賞。推しは安定の美しさ。。。やはり、登場でちょっと泣いた。人形になって斜め左下を向く顔の角度が美しすぎる。ここだけ引き伸ばして部屋の壁紙にしたいです。

個人の体感の問題か、実際に演出上の修正があったのかわかりませんが、一点気づいたところ。阿古屋が弥若を殺そうとして、最初弥若は抵抗するんだけど阿古屋に説得されて自ら寝転び母の持つ刀で刺されるのを待つシーン。初見では結構弥若が運命を受け入れるまで、時間かかってたように見えたんだけど、今回はすんなり受け入れたような気がしました。

それもあってか、その後、阿古屋も自ら命をたった後の景清の慟哭が刺さった。初見は、「お前らは妻でも子でもない!」とか言っておきながら、自殺したらなきけぶって、なんて身勝手やねん!と思ったのですが。。。前のやりとりがすんなりだった分、景清の後悔の念が引き立ったのかもしれないです(あくまで当社比)。

さらに増してる徳兵衛の病み感

つづいて、こちらも2回目となる「曽根崎心中」の名残の章。前回にもまして、徳兵衛の“病み”を感じました。九平次に言いがかりをつけられて、目をしぱしぱさせるところが、もう。。。本作では、徳兵衛は本当は実家から金を返してもらえなくて、九平次を騙そうとしたんじゃないかという解釈が出てきます。そもあって、この“しぱしぱ”させてる表情が「あれ?俺は、本当はどっちだったんだっけ。。。?」というような自問自答の表情に見えてくる。

一方で、お初の方には強さを感じました。死ぬのを迷ってる徳兵衛を、しっかりと心中へと導いていくような。。。今も昔も、結局女性のが強いですね。

考えることいっぱい生瓢の章

最後は、初めて観る「心中天網島」を描いた生瓢の章。うーん、これが一番解釈が難しかった!

本作で扱われる3つの浄瑠璃作品の内、「心中天網島」が一番登場人物が多いんですよ。それだけでも、誰に視点を当てて観たらいいのかわたわたするんだけど、それに加えて生瓢の章では、作品のベースに敷かれている近松門左衛門と竹中義太夫のストーリーの核心にも触れてくる。正直な話、ちょっと混乱しましたね笑。その混乱も、演劇の醍醐味であり、楽しいんですけどね。

推しが演じる、孫右衛門兄さんはただ、ひたすらに、かっこよかったです。物語を追うのに夢中になっていて、治兵衛の子供が「おばあさまと、おじさまがやって来るのを見ました」というセリフがあって、ふんふん、おじさまが来るのねって普通に推しがおじさまの役っていうのを一瞬忘れていて。。。登場したおじさまがめちゃくちゃかっこいい人だったので、一人でびっくりしてました。あっ、おじさまって推しの孫右衛門兄さんのことか!って、なった笑。



2回目の『うつろのまこと』感想はこんな感じ。あと、追加公演もいれて4回観劇できるので、引き続き楽しみたいと思います。そういえば、千秋楽後の追加公演でちょっと騒動にもなりましたね。。。その点についても気が向いたら書いてみようかと。

雑感6/3『うつろのまこと-近松浄瑠璃久遠道行』A公演

珍しく、前日に観劇したものの感想です。まだ全公演パターン見てないし、推し舞台につき数ステしますが、素晴らしかったので早々に感想を綴りたくなりました。ので、雑感です。て、雑感ていつも雑感なんですけどね。。。これに雑感てつけるんだったらもう少し普段の投稿はまとめろやってことなんですが。。。


以降、軽いネタバレもあるかもなんでご注意お願いします。



観た公演 6/3 A公演 マチネ(「出世之賞(出世景清)」+ 「名残之章(曽根崎心中)」)

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初日です。今回は公演パターンがA、B、Cの3パターンあって、推しはBとCのパターンの出番が多いのです。なので、予算の都合上、BC多めにチケット取っていたんですね。この日はマチソワ両方A公演で、マチネしか取ってなかったのですが。。。始まった瞬間後悔しました。あ!ソワレも取っときゃよかったと!!

近松義太夫の少年ジャンプ的展開が面白い

面白い。。。!冒頭の伊藤裕一さん演じる近松門左衛門の元に、今拓哉さん演じる竹本義太夫が一緒に浄瑠璃をやろうと口説きにくるシーン。二人の抜群の演技力で披露される少年ジャンプ的展開に夢中になりました。そう、少年ジャンプっぽかったんですよ。浄瑠璃大好き!近松大好き!な義太夫が、天才だけど変わり者の近松を説得してタッグを組むことになる様子が、少年漫画的テンポの良さ、わかりやすさで描かれてる。台詞回しはけっして、すんなり入ってくる感じの言葉ではないんだけど、それが王道的展開との組み合わせでとても面白い。

このジャンプ的展開は、以降、二人が試行錯誤しながら浄瑠璃作品を作っていく部分にも見受けられました。二人のやりとり、BAKUMANぽいよね。読んだことないけど笑。二人が結局芝居バカなところもいいな〜!!義太夫が説得するために、稽古までしてきたっていうくだり、めちゃくちゃ好きですね。しかも義太夫じゃない人の演技がよかったから、近松がそっちを義太夫と勘違いするところがめっちゃ好き。これだけでもAパターンもう少し取っときゃよかった〜と悔やまれたのですが。。。

推しが、美しすぎて。。。

推しが登場したことで、後悔度合いが増しました。う、う、美しや〜。。。浄瑠璃作品の登場人物、景清として人形振り(黒子に操られてるような感じのロボットダンス)で登場するんですが。。。綺麗すぎて。。。今回の衣装とヘアメイクが完全私のドツボをついてきたこともあり、この瞬間泣きそうでした。いや、むしろちょっと泣いた。あのビジュアルで、アクスタが欲しいです。飾っておきたい。

もちろん演技も素晴らしかったです。推しの役を、元遊女といいとこのお姫様が取り合うんですが、わかる〜。結構ひどいやつだけど、こんな魅力的な男性だったら騙されるよね。推しの役は源頼朝討伐一筋!みたいな感じなんですが、自分の信念を貫く盲信さに宿る狂気って、色っぽいですよね。

元遊女の阿古屋は、いいとこの小野姫に手紙で“遊女”と書かれて激おこ、景清を裏切る決意をするんですが、この小野姫の気持ちもわかる。自分が小野姫だったら、相手のことディスりまくるよ笑。

ちょっと病んでる徳兵衛

もう一つの作品は「曽根崎心中」がテーマの作品で、戸谷公人の徳兵衛がめっちゃ病んでるなって印象でした。病んでる男性にも惹かれちゃうよね。。。わかるわかる。。。

以上、まさに雑感でした。久しぶりに1ミリも退屈しない作品だった!次の章も早く観たいな〜。

5月に観たものをまとめて

どうも、こんにちは。気がついたらすでに6月に入ってしまいました汗。うっかり10日間ほどタイ旅行している間に更新が滞りまして。。。5月に観た5作品分の感想を残したまま6月に入ってしまいました汗。

このまま一作品ずつ更新していくと二ヶ月遅れとかになりそうなので、5月に観た残りの作品をまとめて感想つらつら書いていきたいと思います。

5/10 『クレストシザーズ』

この舞台のキービジュアル、すっごいアレですよね。なんていうか婉曲した表現で言うと直球というか笑。すっごいベタ笑。それが逆に気になってとても観たかった作品。あと、美容師をテーマにした舞台って今までなかったっていうのも興味をそそりました。そんなこんなで、ゲネのお誘いがあったので観に行ってきました。

人気漫画が原作ということもあって、ストーリーが面白かった!座組み的に、目指しているのは次のホストちゃんなのかな?客席演出がホストちゃんぽかったけど、取り入れ方がが上手いなと思った。

ホストちゃんだと、進行役・つっこみ役は甘王さんですが、この舞台ではそれがかっちだったんですよね。かっち!甘王さんポジションやん!成長したね〜!!(何様w)と勝手に感動していました。

アシスタント役の方達の演技はもうちょっとがんばってほしかったかな。。。アシスタント達だけのシーンが間延びした感じがした。吉岡佑さんの空間の支配力はあっぱれ。一気に締まります。

第二弾があれば、また観たい作品です。

5/10 『ふらちな侍』

はい、この日ははしごでした。

前から演技うまいな〜と推してた輝山くんと、昨年末のベリー君ですっかり虜になった木ノ本嶺浩さんが出てるということもあって楽しみにしてた舞台(ちなみにご招待をいただいた)。他の出演者さん達も力量ありそうな方達ばかりで、すごい楽しめそうだな〜と。。。思っていたのですが。。。

前置きです。舞台って、その人に合う合わないってあると思うんですよね。てか、舞台に限らず芸術全般に言えることか。ある人にとっては面白い作品も、別の人からしたらちょっとな〜。。。っていうのはあると思う。

本題。今回のは、私には合わなかった〜。。。体感時間がものすごく長かった。なんだろうな?みなさん、お上手なんですよ。全体のテンポもいい。なのに何故か、楽しめなかったんだよな〜。理由を考えてみたんですが、ストーリー全体の起承転結がものすごいゆっくりだったからだと思う。物語に動きがなかったんですよね。どんなに演技が上手くても、ストーリーが平坦だと楽しめないこともあるんだな〜と。。。*1

あと、タイトルに“侍”ってはいってるのに、メインの3人侍ちゃうんかーい!ってツッコミもあった。

5/16 『Brand new OZAWA mermaid!』

これ。めちゃくちゃよかった。5月のMVPかも。チラシのビジュアルがすっごい好みだったんで観に行ったんですが、見事にスパッと全部好みな作品でしたね。先日の『High Life』もそうだったけど、チラシビジュアルが刺さる作品はいい作品なのかもしれない。
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この日、終業間際にちょっとめんどくさい案件に巻き込まれて10分くらい遅刻しちゃったんですけど。。。着席するやいなや、作品の世界に引き込まれました。すっごい、好き!な世界観。衣装も、舞台セットも、小道具も!全部が全部とてもセンスがいい(or私と相性がいい)!!小沢道成さん、初めて拝見したのですがとても才能ある方なんですね。

ストーリーも、ギャグの配分もちょうどいいし、クライマックスの告白シーンでは泣いてしまいました。あと、ベッドシーンがとても官能的でよかった。一人芝居なのに。

結構飛び込みに近い形で観に行ったので、知らなかったんですが、この日アフターイベント付き公演だったんですよね。終演後、小沢さんと同じ劇団所属の小野川晶さんと、2人で1幕をリーディングして、台本まで無料配布してくれました。このリーディングで、遅刻して観れなかったところが聞けたのでめっちゃラッキー!

パンフ読んで知ったのですが、小沢さんもヘドウィグファンだったのね。私も大好きです、ヘドウィグ。だから合ったのかもしれない。今後、注目していきたい存在です。

5/18 『ハングマン』

みんな大好き⁉︎マーティン・マクドナーですよ。私は『ピローマン』ぶりのマクドナー。今回はどんな血みどろを見せてくれるのかとワクワクして世田パブへ。。。

1幕中盤までの、物語がどこに向かっているのかわからない感じが不穏さをあおっていい。一体この人達は(この舞台は)どこへ向かっていくんだ?的な。それが後半に入って、思わず“あー!!”と言いたくなるようなセリフに組み込まれたキーワード。たまらんですね。でもその“そいういうことか。。。!”という思いさえ、最終的には裏切られるんですが。

ちなみにこの舞台、始まりと終わりが無音の暗転だったんです。すごいかっこいいなーと思ったんですが、それってもしかして絞首刑にされる囚人が見る世界のイメージなのかもしれない。。。と思うとゾッとしますね。

5/31『MAPS』

5月最後の観劇は、少年社中さんでした。

正直、私の社中歴は長くないです。一番初めに観たのは『三人どころじゃない吉三』。推しが推しになってからの初めての社中作品だったし、それまでの社中さん作品には例年推しも出てました。なので、三人吉三以降、ゲスト出演者発表を、劇団先行後にするようになった社中さんの作品も、ワンチャンあるかと思って先行で取続けて観てきました。

『アマテラス』、『モマの火星探検記』と推しが出ない公演が続きました。この二作品は面白かったけど、なんか合わないなって感じだった。その後の『ピカレスクセブン』。これはすでに発表されていた推しの仕事日程的に出演しないなと思ってたので、チケットは取らなかったんですが、招待頂いたので観にいきました。それがあんまりだった。。。ちょっと、胸焼けしちゃったんですよね。うーん、もうなんかいいです的な。

そうして迎えた今回の『MAPS』。例によって、ワンチャンあるかも?と取った初日チケットですが推しは出ず。。。しゃーないから観るかー的な感じで臨みました。

だけど。面白かった。『ピカレスクセブン』で胸焼けしちゃったところに、ちょうどいい清涼感のあるアジア料理が出てきた感じ笑。近年の社中さんに私が感じていたマンネリ感をぶちこ壊してくれました。

オネエな小野健斗は初めて観たし笑。中村誠治郎にいさんはセクシーだし。井俣さん、最初誰かわからなかったし笑。

あと冒険家役の多和田秀弥くん。決して演技が上手〜!ってわけではないと思うんだけど(失礼)、彼にしかない雰囲気がありますよね。舞台上で流れを作るっていうことも重要だと思うんだけど、彼みたいに上手く流れを断ち切る存在があっても面白いんだなと思いました。



はい、以上駆け足ではございましたが、5月に観た舞台、まとめて備忘録でした。6月は推し舞台があるのでその他はあんまりかもですが*2、よろしければまたブログのぞいていただければ幸いでございます〜。

*1:それでも面白いと感じる作品も、あるにはあるんだよね。やはり相性ですね。

*2:推し舞台は多ステなので、予算がそこに集中するため

5/8観劇 『ナナマルサンバツ THE QUIZ STAGE』

5月も既に半分が過ぎてしまいました。4月ほどのペースでないにしろ、今月もちょこちょこ観に行っております。ということで5月に入って一発目に観た作品の感想です。

『ナナマルサンバツ THE QUIZ STAGE』

作・演出:大歳倫弘(ヨーロッパ企画
制作:「ナナマル サンバツ THE QUIZ STAGE」製作委員会
会場:スペースゼロ

アニメ化もされた漫画原作の2.5次元舞台。原作とアニメは存在は知ってましたが拝見したことはなく。。。クイズがテーマの舞台ってどんなん!?と、興味深く、ご招待されたので行ってきました。

これ、原作の内容がとても面白いですね。劇中のセリフだったか、アフタートークだったのか忘れてしまったけど、誰かが"今までなぞなぞとクイズの違いがわからなかった”って言っていて。私も正直同じでした。でも、クイズは単に知識量を計るだけでなく、いかにどれだけ早く答えを導き出せるかを競う競技なんだなと。

問題文には"パラレル型”など傾向で分類がある。早押しクイズの問題文で、何を問われているかを判断できる"判定ポイント”がある。判定ポイントを待たずに、勘で回答することを"ダイブ”という。。。などなど。そんなクイズ業界の知識が全くなかったので、出てくるたびに、へぇ〜、面白い!と感心してました。

そんな内容の面白さと、主人公をクイズ研究会に引き入れる先輩役の小澤亮太さんの演技が上手くて、冒頭は引き込まれるように退屈せず観劇してました。

ただ、結構皆さんの演技にばらつきがあったかなという印象。。。ヨーロッパ企画所属の方達は、お上手なんだろうけど高校生役はちょっと無理があるでしょう笑。いや、別に高校生役でもいいんだけどね。他のキャストの高校生と演技の振り幅が違い過ぎて、悪い方に不自然さが際立つ感じがするのよね。。。

一番残念だったのが帆世雄一さん。。。新名さんという、クイズ大会で常に司会を担当するというキャラの役だったのですが。。。声は素敵。司会の感じもうまい。ただ、舞台上でほぼ棒立ちなのはまずいでしょうよ。この方は声優さんようなので、舞台の演技に慣れてないのかなぁ。"マイクを持つと性格が変わる”っていう設定なのに、全然変わってないし。。。見せ場なのにもったいない。この役はアナウンサーの吉田尚記さんとダブルキャストなんですね。吉田さんの方はどうだったのか。

あと、舞台のクライマックスに、台本無しのガチのクイズ大会があるのですが。。。役柄を一切壊してのガチクイズ大会なので、なんで今まで積み上げてきたものをぶち壊すんだ*1、これ入れるならもっと冒頭で短くやったほうがいいんじゃ?。。。イライラもやもやしましたが、主人公が大会に向けてイメトレという設定でした。ガチクイズの入れ方の演出としてはうまいと思ったけど、率直な感想は前述の通り。

このガチクイズパートで、お客さんが応援できるっていうのは面白いし、良い演出だなって思った。私の左手前の女の子が、主演の西井幸人くん推しの方らしく、一生懸命応援してらっしゃいました。微笑ましい。

この回は、アニメで主役キャラの声を担当されていた堀江瞬さんゲストのアフタートーク付きでした。めっちゃ可愛い声の方。アニメの主役と舞台の主役がお互いに「わ〜、識くんだ〜!」ときゃっきゃしてるのは良いですね。心がほっこりする。

といろいろ、もやったりした部分もあったけど、総じてほっこりした舞台でした。原作面白そうなので読みたい!

*1:めちゃくちゃクイズ強いキャラの役の人が全然答えられなかったりする