舞台とお酒が好きな人の備忘録

舞台とお酒が好きな人の備忘録です。

まとめ『うつろのまこと-近松浄瑠璃久遠道行』

終わってしまいましたね。約2ヶ月ぶりの推し舞台。今回はいろいろありましたが(主に制作的なところで)楽しかった〜。。。

過去の記事(推しがたり多め)はこちらです。
leo-writer.hatenablog.com
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『うつろのまこと-近松浄瑠璃久遠道行』

作・演出:西森英行
制作:『うつろのまこと―近松浄瑠璃久遠道行』製作委員会
会場:博品館劇場

ということで、今までちょこちょこ書いておりましたが、まとめ?記事いってみたいと思います。


まず、ひとつ訂正をば…

先日の投稿で、近松のセリフで「芝居がこの世で最もの“悪商”だ」というのが好きと書きましたが、正しくは“悪所”でした。失礼しました。。。

全ての組み合わせが最高

今作、めっちゃハマりました。組み合わせが最高。ストーリー、演出、役者陣が素晴らしいのはもちろんのこと、かみむら周平さんの音楽とか。。。アナログシンセサイザーのアタック音と共に登場してくる推しかっこよかったなあ。。。

あと衣装!衣装がめちゃくちゃおしゃれで個人的に好きですね。和風なんだけど、完全な和じゃなくて、現代風のアレンジが加わってるところとか。くぼひでさんの治兵衛の着物、多分デニム地だったよね?最高におしゃれ。

衣装だけでなくて、作品全体が、ガチ古典原作+前衛的なアレンジという個人的なツボをついたものだったのかもしれない。

3つの物語+創作者をめぐる物語にミュージカルプラスという上演形式も面白かったしね。どこをとっても、今までにない演劇体験ができるものでございました。

近松義太夫について

各章の感想は、今までのブログで書いてきました。なので、まとめとして、推し曰く“4つ目の物語”である近松義太夫の話について書こうと思うんですが。。。うまくまとまらない笑。散文的な感じになってしまいますがご容赦ください。

出会った当初、近松の“胸の庵”は空っぽだった(これは瓢箪を示唆してる?)。しかしいつのまにか、義太夫近松の中に入り込んでいた。でもそのことに近松が気づいた時、すでに義太夫はこの世にいない。。。そして、近松は自分の心に“誠の虚ろ”が空いたことに気づく。。。

うつろのまこと、まことのうつろ。この表裏一体の表現が作品全体を通したテーマになっているのでしょうか。

近松は“この世”が人を狂わせるのだと思っていたけど、この世は変わらず“人が勝手に”狂うだけ。そしてそのことに気づいたのは、いつのまにかかけがえのない存在になった義太夫が自ら狂ってこの世から転げ落ちた時。。。そこにも表裏一体を感じました。

ちなみに『曽根崎心中』は世の中の檻にがんじがらめになって心中する。つまり“この世”発信の物語。でも、真実に気づいた後に近松が書く『心中天網島』は人の思いが交錯した結果、心中する。これは“人”発信の物語。

ラストシーンで号泣

私が一番泣いちゃうのが、最後の最後なんですよね。ひとしきり泣いた後に近松がまた再び筆を取って何かを書き出すシーン。どうしてそこが胸に響くのか、理由をうまく書けないんですが、すごく胸を突かれるシーン。。。

涙の理由の一つが、伊藤裕一さんの演技だと思うんですが、すごかったです。追加公演の時なんか鼻水ぐしゃぐしゃで。。。あんな表情見せられたら、泣くしかないでしょ。。。伊藤さんの演技とても好きです。

制作さんは次がんばってね

先日の投稿で書きましたが、千秋楽後の追加公演は、できたらしないほうがいいよね苦笑。あと、パンフレット売り切れってどういうことやねん笑。券売に応じて、グッズの製造数調整するのは当たり前のことだけど、追加公演するんだったら増やしとけよ!(急な追加は難しかったのかもしれないですが)って話。。。やってることがちぐはぐなんだよなあ。

キャストも再演望んでるみたいで、作品評価的にも可能性は高いと思いますが、 次はそこんとこうまくやってちょうだいね!


以上、『うつろのまこと』まとめでした。短期間でしたが、連投お付き合いありがとうございました。6月はこの後3作ぐらい、観劇の予定あるのでまたちょこちょこ書き散らかしていきたいと思います〜。