舞台とお酒が好きな人の備忘録

舞台とお酒が好きな人の備忘録です。

4/29観劇『YAhHoo!!!!』

いよいよ4月最後の観劇記録です。たくさん観たなあ。。。この後4/30にるひまさんの上映会も行ってるんですが、それは推し関係のイベントなので、こちらのブログでは割愛します。オタクなので、推し関連のものは、基本推しかっこいいしかでてこない。

『YAhHoo!!!!』

作・演出:キムラ真
制作:ナイスコンプレックス
会場:シアターグリーンBIG TREE THEATER

こちらはご招待をいただいたので行ってきました。柏木佑介くん初の主演舞台。事前情報で、柏木くんの役が犬でしかも妖怪だっていうのは知っていたのですが。。。他にも妖怪化した動物達がわんさかでてくるミュージカルでした。

テーマになっているのは2011年3月11日の東日本大震災原発事故によって、人がいなくなってしまった福島県浪江町に取り残され、命を落とし妖怪になってしまった動物達と人間達の物語。柏木くん演じる犬のヤンスケも妖怪になってしまったけど、毎日山に向かって“ヤッホー”を繰り返し、帰って来るこだまを人間の返答だと勘違いして、あの向こうにご主人様はいるって信じてる。

すっごいシンプルなストーリー*1。こんなの泣くでしょ笑。上のあらすじ書いただけで目が潤みますよ。これみて泣かない人間いるのって感じ。話が少しそれますが、私は昔から動物ものにめちゃくちゃ弱くて。。。動物が出て来るとすぐ泣いちゃうんです。とくに飼い主と死別とか、もう号泣案件ですよ苦笑。

最初、ヤンスケの誕生日が3/11でそれが始まりの日、みたいなセリフがあってそこで一度涙腺が崩壊。あとは折々で泣いてました。この日ハンカチ忘れちゃったんだよな〜。ブルゾンの袖で一生懸命涙ぬぐってた苦笑。やばかったな。

こちらのインタビューを読んでいただくとわかりやすいのですが、演出のキムラさん曰く今回の舞台は“行動展示演劇”らしいですね。考えてもらう、ではなく、知ってもらう演劇。なるほど、と思った。なんで、この舞台は観てきたというより体験してきたと言った方がしっくりくる。

最後に妖怪と人間が一緒になって、浪江に人を呼び戻すためにお祭りをするシーンがあります。そこで、お客さん舞台上にあげちゃうんですよね。良くある選ばれた数人だけとかじゃなく、参加したい人はどうぞ!って感じで何人も何人も。この試みに関してインタビューでキムラさんが興味深いことを言っていたので引用します。

そして今回やろうとしているのは、舞台と客席の境界線を無くしたい。例えばあるシーンでヤンスケが『ヤッホー』とずっと呼び掛けて、妖怪たちが帰ってきてよと言った時に、200人のお客さんが全部舞台上に行くことができるのか、その時こっち(客席)は誰もいない漆黒になる、そこにまっつん演じる浜花が一人立っているみたいな。とても無理じゃないですか、でもその奇跡より浪江町に人が戻ってくるってもっと難しいんですね。

実は舞台が始まる前、キムラさん自身が舞台上にいらして、「途中みなさんに舞台に上がって来ていただきたいシーンがあります」と説明していました。それを聞いた時、正直「え〜、無理っしょ」と思ったのですが、キムラさんにとってもそれはある種の奇跡だったのか。面白い〜。

ちなみに柏木くんは舞台上に上がったお客さんとハイタッチをしていた。ちゃんと自分のファンの子わかって、選んでやってるぽかった。お祝い花にメッセージカードもつけてたし、えらいなあの子は。演技力も身体能力も抜群だし、好きですね笑。

そんなとても面白い試みの作品だったんですが。。。唯一残念だったのが、衣装。ちょっとなあ。。。ぶっちゃけ、安っぽいよなぁ。。。妖怪役の人たちは動物みたいな衣装なんですが、市販の洋服を改造して作ってるのが見ててバレバレで。予算とかいろいろあると思うんですが、もうちょっとなんとかならないものか。特に牛の人がセーターにフェルト貼りました!っていう感じで、ちょっと萎えちゃうな。センスの問題もあるよねぇ。。。

あと、私が観に言ったのは前楽だったんですが、役者の皆さんが結構声やられてる方多かったような。そのせいか、私の集中力が途中で途切れたかわからないですが、ちょいちょいストーリー展開に置いてかれたところもありました。あれ?なんでこの子達は桜の木を目指してたんだっけ?みたいな。歌うなら、そしてプロならもう少し喉のケアもしっかりやったほうがいいんじゃないかな〜。

と、まあ最後ちょっと毒舌入ってしまいましたが、キムラさんの考えていることは面白いし、涙活できたし、いい“体験”でした。

*1:インタビューでキムラさんもストレートでベタでピュアと言ってた

4/29観劇『しゃばけ参〜ねこのばば〜』

みなさんこんにちは。こんな拙いブログを読んでくださったり、スターつけてくださったりありがとうございます。嬉しいです。

さて、早いものでもう5月に入って2週間が終わってしまいましたね。まだ4月の観劇記録が書ききれてない汗 しかも5月に入ってからもう3作も観てしまった。。。頑張って書いていきたいと思います。

『しゃばけ参〜ねこのばば〜』

原作:畠中恵 脚本・作詞:神楽澤小虎 演出・音楽:浅井さやか
制作:CLIE
会場:シアターサンモール

しゃばけ (新潮文庫)

しゃばけ (新潮文庫)


これもゲネプロに呼ばれたので観劇してきました。タイトルは知ってはいたけど、小説読んだこともドラマ観たこともなくって、全くの知識なし状態で行きました。時代設定と妖怪が出て来る話、ぐらいしかしらなかった。

いやー、率直な感想は、良くできてる!原作を読んだことがないのでどれぐらい脚色されてるのかはわからないのですが、登場人物達の関係性がとっても魅力的に描かれているなと。

例えば植ちゃんの若旦那と、ふっきーさんの屏風のぞき&福井将太くんの守狐。若旦那からご褒美にカステラが欲しくて頑張るってなんだそのペットみたいな可愛い関係は。若旦那に対して誠治郎兄さん演じる仁吉はめっちゃ過保護だし。ちょっと『インフェルノ』のリッカとノエルを彷彿とさせるような。。。こういう関係性、オタク女子は大好きじゃないですか笑?私は好きだ!

そういった女の子の好物をチラつかせながら笑、力量あるキャストがミュージカル仕立てで、展開していく見応えある芝居。ストーリーもミステリーになってて純粋に楽しかった。

日替わりのねこまたキャストは、私がみた回は廣野凌大くんでした。若いのに、ちゃんと度胸もあってえらいなと。この日替わりキャストっていうのも、うまくできてると思った要素。そうやっていろんなファンを取り込んで集客しないといけないものね。

今回のしゃばけには、若旦那が大事にしていた桃色の雲を探しにいっていないという設定でてて来なかった佐助というキャラクターがいます。私は前述の通り、事前情報なくいったので知らなかったけど、この佐助役は現在療養中の滝川英治さんだったですね。。。それを後から知って、佐助は必ず帰りますっていう内容の手紙の演出が泣けてきた。。。

でもツイッターで検索してたら一つ気になる意見がありました。舞台版のしゃばけは、あまりに若手俳優ファンにこびてて、原作から離れすぎてついていけないというような感じの。佐助の演出も理解できないって書いてあったな。作品に対する思いや感想は、人それぞれなので、否定はしないです。でも舞台化している以上、俳優ファンにこびないと集客できないから、それは別にいいんじゃない?と私は思います。だって、そもそも集客しないと舞台は成功しないわけだから。。。そういう座組み的なところも踏まえて、とてもよくできた舞台だなーとおもったのですよ。

最後にどうでもいい話。。。石坂勇さん演じる寛朝(かんちょう)という役、中盤までずっと“館長”だと思ってました!お寺のトップ的な立場だから館長なのかなあとか。。。先日から自分のバカさ加減を露呈していますね。今度から観にいく作品の役名ぐらいはさらっておくようにしよう苦笑。

4/26 観劇『ヘッダ・ガブラー』

eプラスの観劇モニターに当選したのでいってきました。この観劇モニター、当選通知くるの2~3日前とかなんですね…申し込んだことすら忘れていた苦笑。私みたいな暇人だったからよかったものを…

あと関係ないけど学生時代に寺島しのぶに似てるねって言われたことがあって、勝手に親近感抱いてます笑。

観劇後の復習、ブログの事前準備をしていて自分の知識の低さを実感した今日この頃。イプセンノルウェーの作家なんですね。なんか勝手なイメージでロシアの人だと思ってた汗。あとこの原題って『ヘッダ・ガーブレル』っていうんですね。知らなかった…いい歳こいて恥ずかしや…

ヘッダ・ガーブレル (岩波文庫)

ヘッダ・ガーブレル (岩波文庫)

さて感想を…

『ヘッダ・ガブラー』

作:ヘンリック・イプセン 翻訳:徐賀世子 演出:栗山民也 出演:寺島しのぶ/小日向文世/池田成志水野美紀/段田安則 ほか
企画・制作:シス・カンパニー
会場:Bunkamuraシアターコクーン

『人形の家』でおなじみ、“近代演劇の父”と呼ばれるイプセン原作のゴリゴリのストレートプレイ。舞台セットも衣装も、19世紀の時代設定そのままでアレンジ等は一切なし。唯一小日向さん演じるヘッダの旦那、イェルゲンの台詞回しがちょっと情けない日本人男性みたいな感じになってたかも。

寺島しのぶ演じる将軍の娘ヘッダは、家柄にも容姿にも恵まれながらも常に焦燥感を抱えている。そして自分以外の他人が生きがい“”を見つけるのを面白く思わず邪魔ばかりする、というとんでもない性格の持ち主。HPでは“悪魔的、破壊的”な女性とか、“稀代の悪女”とか謳われてたので、楽しみにしてたのですが、冒頭から悪女というよりは病んでる感の方が印象強かったです。「この歳じゃあもう誰もチヤホヤしてくれないし」みたいな弱音を吐いたりと悪女っていうよりただの病んでて、ブッてる女性なのではと。

病んでるといえば、水野美紀演じるエルヴステード夫人も相当なもんだったな。頼まれてもないのに、論文を共同執筆したことでソウルメイトだと思い込んで、 池田成志演じるエイレルト*1を追っかけて、夫置いてきちゃうんだから…アクションも得意で強い女性のイメージがある水野さんが、実際周りにいたら若干うざいヒモ体質の女子を演じるのが面白かったです。芯にある強さ通ずるものがあるんだろうな〜と。だから余計にめんどくさい感じが出てる笑。

二人ともめちゃくちゃ美しいんですけどね。特に寺島しのぶのスタイルの良さったら。会場は平日マチネにもかかわらず奥様世代の方々で満席でしたが、若手俳優オタクが俳優を愛でるのと同じように*2、みなさん女優さんのスタイルに感動したりするのかしら。

そう、客層といえば本当に理解できない点が一つだけありました。みなさん、明らかに笑うべきところじゃないところで笑う。いや、感じ方なんて十人十色で自分が面白いと思ったら笑っていいんだけど、会場全体に響くくらいみんな笑ってるからね。それが、いまここで?みたいなポイントだったから…例えば、ヘッダがエルヴステード夫人の首を締めるシーン。まあ、ここはちょっとコミカルっぽい要素もあったからいいとして。

我慢できなかったシーンが二箇所あります。まず、ヘッダのかつての恋人でもあるエイレルトが、彼女にそそのかされて拳銃自殺をし*3それを段田安則演じるブラック判事が彼女に伝えるシーン。ヘッダはエイレルトに「やるなら美しくやって」と銃で頭を撃ち抜くように示唆するんですが、エイレルトが撃ったのは股間。それをブラック判事が自身の股間を抑えて伝えるんだけど、そこでも起こる爆笑…!いや、違うでしょ!笑いどころ違うでしょ!!そしてそのあとのヘッダの「どうして私が触れたものは下卑たものになってしまうの?」というセリフ。ここでも爆笑の渦に…って、絶対ここ笑いどころじゃないと思うよ!!!!

ここまでくると逆に不快なんですけど…なんなんだ?そんなに笑いたいなら新喜劇でもいってりゃいいのに。

あ、そして今思い出した。観劇モニターっていうから終わったら何かしらアンケートがっつり書かされるのかと思ったのに、何もなかったです。後日メールで送られてくるのかな〜と思ったけどそれもなし。モニターっていう名の動員だったのか?

いい意味でも悪い意味でも、普段自分ひとりでは体感できない観劇経験でした。あと、こういうクラシック作品の場合は事前予習していった方がいいですね。予習するまでもなく知識が頭にあればなお良し。勉強せねばな…

*1:フルネーム、エイレルト・レェーヴボルク。これがめっちゃ聞き取りづらい

*2:もちろんそれだけでなくみなさん舞台自体も楽しんでらっしゃると思いますが

*3:もしかしたら他殺だったのかも。原作読んで勉強しときます

4/21、4/24観劇『High Life』

4月に入って5~6作目の観劇です。

『High Life』

作:リー・マクドゥーガル 翻訳:吉原豊司 演出:谷賢一 出演:古河耕史/細田善彦/伊藤祐輝/ROLLY
会場:あうるすぽっと

折り込みチラシに惹かれて観に行ったいわゆるジャケ買い的な作品。チラシはどこで手に入れたんだけっけな?確か『砂岡事務所プロデュース 東海道四谷怪談』だった気がする。チラシのビジュアルがすんごく好みだったんですよ。あとROLLYさん好きだし。煽り文句も、カナダ戯曲!*1出てくるのは全員ジャンキー!…これ観たい!!ってなって。HPに載ってる、発表当初やばすぎでカナダでどこの劇場でも上演拒否されて、2年かかってようやくマイナーな小劇場で上演することができたっていうこぼれ話を読んでからさらに観たさ倍増!!

で、観に行きましたら。すんごく、よかった。とても、よかった。まだ今年半分しか経ってないけど、ベストオブジイヤーかも。よすぎて、当日券で2回目観に行きましたし。

まず、舞台セットがめちゃくちゃ好み。劇場に足を踏み入れた瞬間、真っ赤に染められた(映像ですが)スクリーンを背景に、積み上がるガラクタの数々。ヘドウィグ・アンド・ザ・アングリーインチのセットを連想させます。開演直前になるとOpen Reel Ensembleの2人が舞台両端にセットされた巨大なオープンリールテープレコーダーの元につき、劇中生演奏を繰り広げる演出も素敵。Open Reel Ensembleの2人の黒スーツが黒子を連想させます。

ちなみにこのガラクタの山が舞台最後で盗難車になります。その演出もものすごい好き。

最近の記事で“話が薄い”と毒舌連発している私ですが、本作だって話の内容は大したことない笑。4人のジャンキーが集まって、薬買う金欲しさに銀行強盗企てて、でも強盗に向う途中で車ん中で仲間割れして、一人死んじゃって、でも懲りずにまた犯罪計画して。。。っていうしょーもない話です。でもそのしょーもない話を展開する、演技、衣装、音楽、映像*2全てがマッチしていて、魅力的な世界観を作り上げてるんですよね。舞台ってそういうものじゃない?

登場人物は全員とにかくヤク中。舞台となっている古河耕史演じるディックのアジトにやってきては、ヤクをうってトリップします。そのトリップした彼らが見る幻影をOpen Reel Ensembleが奏でる音楽とともに、背後の巨大なスクリーンに映し出される映像で表現しています。映像作家は清水貴栄さん。彼の映像もキッチュでおしゃれで、ヤバさも表現されていてすごく良かった。

社会的には絶対に賞賛されることはないヤク中4人組の日常が、原色に彩られた毒々しい食虫植物だけの植物園を観てる様な感じで描かれている様な。最近流行りの猛毒展とかも感覚的には近いかもしれないです。行ったことないけど。

終演後は、人が一人亡くなってるし、また犯罪しようとしているし全然救われてないんだけど、なぜか青春映画を観終わった後の様な清々しい気分になります。多分、この作品に出てくる人達は全員“純粋”で“真っすぐ”なんだと思う。行動原理に矛盾がないというか。それが清々しさを生む要因なのかもしれない。

例えば、計画の発案者であるディックは銀行強盗の元手に必要な600ドルを、さらに大金手に入れるために一度銀行員に渡せと指示する。でもそれは勿体無い!って本気でモメるシーンもほんとバカバカしくて好き。

純粋さの典型が伊藤祐輝演じるバグ。怒りっぽくて、気に入らないことがあるとすぐ暴力で解決しようとするどうしようもない人。プライベートでこんな人いたら絶対ヤダわって人笑。彼がお気に入りの"Born to Run"という曲が入ったテープが誰かに盗まれた!って騒ぐシーンがあるんだけど、この曲のタイトルこそ彼の生き様を表してるんだと思う。
Bruce Springsteen - Born to Run - YouTube

出てくる人物4人とも魅力的だったけどROLLYさん演じる死に損ないのドニーがやっぱり一番だったかな〜。まさしく“怪演”て感じ。ディックにはいい様に利用され、バグに脅され、細田善彦演じる両刀使いのビリーには色仕掛けまでされ…みんなのおもちゃ的な存在だけど一番演者の中で年上なんだよね笑。半裸も惜しげも無く見せてくれましたし笑。好きな映画『サウンドオブミュージック』は声だして笑った笑。

唯一、ビリーが銀行員のお姉さん相手という設定で演じる一人芝居のシーンだけが、ちょっと間延びしていて意味がよくわかんなかったな…あれはこの時に裏で、ドニーがバグ達にビリーのことをチクってたっていう伏線の為のシーンなのかな?

こんな大絶賛の舞台なのに全然お客さんが入ってなかったのが心残り…宣伝もっと頑張りましょう。あと、パンフレット作ってないのは残念すぎる!SMAステージ第一弾というところで、苦労も多かったことでしょうが、ぜひ第二弾を渇望します!


*1:海外戯曲好きです

*2:つまりは演出なんですが

4/19 観劇『JOKER TRAP』

ゲネプロ呼んで頂いたので行ってきたやつ。ちなみに私はアニメは好きですが、うたプリについての知識は爪の先ほどしかない。今回の内容も事前情報ほぼ知らずで観に行きました。舞台なら勉強のためになんでも観たいので、呼ばれたやつは予定さえ合えばあえて事前情報なしで行くことも多いです。

『JOKER TRAP』

作・演出:毛利亘宏 出演:松村龍之介/高本 学/小波津亜廉/菊池修司 ほか
主催:劇団シャイニング 制作: アズプロジェクト
会場:銀河劇場

ちなみにこのクレジットは、自分の職業柄、座組みをメモしときたいんで主催と制作会社を備忘録として入れています。

さて感想を…今回もあまり褒めてないので崇拝者がいたらスルーお願いします!

続きを読む

4/17観劇 『メサイア-月詠乃刻-』

さて。4月に入って3作目に見たのはメサイアでした。

『メサイア-月詠乃刻-』

作:毛利亘宏 演出:西森英行 出演:杉江大志 / 長江崚行 / 山沖勇輝 / 橋本真一 / 山本一慶 ほか
主催:2018 舞台メサイア月詠乃刻製作委員会(ダブルアップエンタテインメント、ビザビジョン、東映ビデオ) 制作協力:オデッセー
会場:シアターGロッソ

感想に入る前に私のメサイア遍歴を少々。実際に舞台を見始めたのは“翡翠の章”から。このときまだ推しは推しでなかったんですが、推しという俳優の存在を知ったのは“翡翠の章”が最初です。その後、紆余曲折あって*1推しが推しになるわけですが、推しが推しになってからのメサイアって刻シリーズになってからなんですよ。その前の“鋼の章”も観に行ってたけど、前のが面白かったから続きも観よ〜的な軽いノリで行ってました。

そんな遍歴があり、今回の“月詠乃刻”は刻シリーズになってから一番私的に面白かった。それはなんでかっていうと、一番わかりやすかったからだと思います。メサイアの過去作は舞台も映像もDVDで全部一通り観てますし、原作小説も読んでますが、昔から追いかけてないとイマイチ分からないところも多いですよね。そいういう意味でいうと、今回フィーチャーされる御池と柚木は、初めて登場した時から追っていた二人だったので関係性もよくわかってたし、背後にある照る日の杜についてもわかってたし、すごくストーリーが理解しやすかったです。“極夜”に至っては9回も観たしな。。。

とここまでは前置きです。ここから先あんまり褒める予定がないので、メサイア信者の方は読まない方がいいかもしれません苦笑。なんで一回伏せますね。

*1:そのうち記事書いてみようかな

続きを読む

4/1 観劇『トリスケリオンの靴音』、『白痴』

この日ははしごしました。本当は『白痴』に推しが出てたので、前楽と千秋楽マチソワきめたかったけど、後者の告知が遅くてもうマチネはチケット取っちゃってたの…

『トリスケリオンの靴音』

作・演出:堤泰之 出演:碓井将大/赤澤ムック/粟根まこと
制作:エヌオーフォー
会場:レッドシアター

2017年年末の『るとし祭』で折込チラシが入っていたのがきっかけで観劇。一昨年推しが出ていた『誰も喋ってはならぬ!』の堤さんが演出だということと、るひま界隈では脚本担当が多いムックさんが演者側で出るということでこれは面白いでしょうとチケ取りました。推しに出会ってから本格的に舞台オタクになり2年ぐらいたったので、演出家や脚本で作品を選ぶようになってきた直後だったのね。

ちょっと怪し目なメインビジュアルから、私が好きなドロドロ展開を予想してたのですが…意外にも家族がテーマのあったかヒューマンストーリーでした。栗根まことさんは言わずもがなだけど、出演者3人とも演技がうまい!ムックさんは素?って感じでしたが笑。

ムックさん演じる人物の母親の過去の情事を表してるんだと思うんだけど、オカメのお面を被ったムックさんが、ひょっとこのお面被った碓井くんをりんご飴で誘って部屋に招き入れるシーンが好き。

最終的に3人が知られざるところで繋がっていた事実が浮き彫りになるところが、『誰も喋ってはならぬ!』と似てるなあとも。堤さんは家族の話が得意なのかな?偶然ですかね?

あと、カーテンコールの挨拶で3人が本編と全く関係ないこというのが、スレててよかった笑。ムックさんが、夜家の中で電気つけないと危ないので蓄光テープ貼ろうと思ったとかね笑。

そういえばこの日ははしごしたのと、『白痴』の後も仕事関連の用事があったのでまだ買ったパンフレット読んでなかった...ブログ書き終わったら読もう。

『白痴』

作・演出:ほさかよう 出演:小早川俊輔、佐伯亮中村龍介、碕理人、二瓶拓也、谷戸亮太、熊手萌、加藤啓/木ノ本嶺浩
制作:る・ひまわり
会場:CBGKシブゲキ!!

原作は坂口安吾の『白痴』。『白痴』好きなんですよ、『白痴』。中学生ぐらいのころかな?浅野忠信のファンで、彼が出演している映画を片っ端からレンタルビデオ屋*1で借りて観ていたことがありました。その中の一つに手塚眞監督の映画『白痴』がありまして。その映画がなんとも言えない耽美で退廃的な世界観で…ああいうの大好きなの笑。

白痴 [DVD]

白痴 [DVD]

その後小説も買って読んだんですが、当時の自分にはまだ難しく…でもなんか退廃的な感じを楽しんでいた気がする。

そんな『白痴』が舞台化!しかもるひまで推しも出てる!!とあって情報解禁時はテンションがめちゃくちゃ上がりました。久しぶりに全通*2しちゃおうかなとも思った。

なんですが…ちょっと、期待しすぎちゃったんだよね。

初見*3の感想は、なんか思ってたんと違う、でした。悪くはなかった。決して、悪くはなかったんだけども私が思った『白痴』と違った…なんというか全てが綺麗におさまりすぎていた。小早川くん演じる主人公の伊沢は、腐りきった街で自分だけが“物語”を生きている純粋な存在だと思い、周囲の人をバカにしてたわけですよ。しかし、後半見事にみんな映画版ドラえもんに出てくる“実はいいやつだったジャイアン”みたいになっていく…その正対称な感じが出来すぎてるなって思っちゃったんだよね…

あと二瓶さん演じるタバコ屋の老婆*4が色ボケババアと周囲から罵られるわけですが、色ボケババアで何が悪い!と思ってしまって笑。顔面に塗りたくる白粉は歳の数と同じとかなんとかいうセリフがあるのですが、歳の数ほど白粉塗るだけ偉いと思うよ。塗らないババアの方が女忘れててダメでしょって思っちゃった。

ちょっと、ほさかさん合わないかなって思った…今年の年末の脚本、ほさかさんなんですね。演出が板垣さんだから大丈夫かもしんないけど。

ちなみに小早川くんのオタクが耐えきれず退席してしまったという例の濡れ場はそんなでもなかったなあという感想です。色気よりも必死さが目立っててあまり感情移入できなかった笑。ちなみにうちの推しも豚になった佐伯亮くん演じる仕立て屋を、獲物を見るような目つきで狙うシーンがあるんですが…めっちゃ怪しくてよかったです。いいぞ、もっとやれ。


観劇記録、第一回目はこんなところでしょうか。あと7つも残ってるのか…大変だな笑

*1:まだVHSだった…年がバレる

*2:ちなみに初めて全通したのは『インフェルノ

*3:計5回観ました。推し舞台だから

*4:と言いつつ原作設定では55歳