舞台とお酒が好きな人の備忘録

舞台とお酒が好きな人の備忘録です。

4/1 観劇『トリスケリオンの靴音』、『白痴』

この日ははしごしました。本当は『白痴』に推しが出てたので、前楽と千秋楽マチソワきめたかったけど、後者の告知が遅くてもうマチネはチケット取っちゃってたの…

『トリスケリオンの靴音』

作・演出:堤泰之 出演:碓井将大/赤澤ムック/粟根まこと
制作:エヌオーフォー
会場:レッドシアター

2017年年末の『るとし祭』で折込チラシが入っていたのがきっかけで観劇。一昨年推しが出ていた『誰も喋ってはならぬ!』の堤さんが演出だということと、るひま界隈では脚本担当が多いムックさんが演者側で出るということでこれは面白いでしょうとチケ取りました。推しに出会ってから本格的に舞台オタクになり2年ぐらいたったので、演出家や脚本で作品を選ぶようになってきた直後だったのね。

ちょっと怪し目なメインビジュアルから、私が好きなドロドロ展開を予想してたのですが…意外にも家族がテーマのあったかヒューマンストーリーでした。栗根まことさんは言わずもがなだけど、出演者3人とも演技がうまい!ムックさんは素?って感じでしたが笑。

ムックさん演じる人物の母親の過去の情事を表してるんだと思うんだけど、オカメのお面を被ったムックさんが、ひょっとこのお面被った碓井くんをりんご飴で誘って部屋に招き入れるシーンが好き。

最終的に3人が知られざるところで繋がっていた事実が浮き彫りになるところが、『誰も喋ってはならぬ!』と似てるなあとも。堤さんは家族の話が得意なのかな?偶然ですかね?

あと、カーテンコールの挨拶で3人が本編と全く関係ないこというのが、スレててよかった笑。ムックさんが、夜家の中で電気つけないと危ないので蓄光テープ貼ろうと思ったとかね笑。

そういえばこの日ははしごしたのと、『白痴』の後も仕事関連の用事があったのでまだ買ったパンフレット読んでなかった...ブログ書き終わったら読もう。

『白痴』

作・演出:ほさかよう 出演:小早川俊輔、佐伯亮中村龍介、碕理人、二瓶拓也、谷戸亮太、熊手萌、加藤啓/木ノ本嶺浩
制作:る・ひまわり
会場:CBGKシブゲキ!!

原作は坂口安吾の『白痴』。『白痴』好きなんですよ、『白痴』。中学生ぐらいのころかな?浅野忠信のファンで、彼が出演している映画を片っ端からレンタルビデオ屋*1で借りて観ていたことがありました。その中の一つに手塚眞監督の映画『白痴』がありまして。その映画がなんとも言えない耽美で退廃的な世界観で…ああいうの大好きなの笑。

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その後小説も買って読んだんですが、当時の自分にはまだ難しく…でもなんか退廃的な感じを楽しんでいた気がする。

そんな『白痴』が舞台化!しかもるひまで推しも出てる!!とあって情報解禁時はテンションがめちゃくちゃ上がりました。久しぶりに全通*2しちゃおうかなとも思った。

なんですが…ちょっと、期待しすぎちゃったんだよね。

初見*3の感想は、なんか思ってたんと違う、でした。悪くはなかった。決して、悪くはなかったんだけども私が思った『白痴』と違った…なんというか全てが綺麗におさまりすぎていた。小早川くん演じる主人公の伊沢は、腐りきった街で自分だけが“物語”を生きている純粋な存在だと思い、周囲の人をバカにしてたわけですよ。しかし、後半見事にみんな映画版ドラえもんに出てくる“実はいいやつだったジャイアン”みたいになっていく…その正対称な感じが出来すぎてるなって思っちゃったんだよね…

あと二瓶さん演じるタバコ屋の老婆*4が色ボケババアと周囲から罵られるわけですが、色ボケババアで何が悪い!と思ってしまって笑。顔面に塗りたくる白粉は歳の数と同じとかなんとかいうセリフがあるのですが、歳の数ほど白粉塗るだけ偉いと思うよ。塗らないババアの方が女忘れててダメでしょって思っちゃった。

ちょっと、ほさかさん合わないかなって思った…今年の年末の脚本、ほさかさんなんですね。演出が板垣さんだから大丈夫かもしんないけど。

ちなみに小早川くんのオタクが耐えきれず退席してしまったという例の濡れ場はそんなでもなかったなあという感想です。色気よりも必死さが目立っててあまり感情移入できなかった笑。ちなみにうちの推しも豚になった佐伯亮くん演じる仕立て屋を、獲物を見るような目つきで狙うシーンがあるんですが…めっちゃ怪しくてよかったです。いいぞ、もっとやれ。


観劇記録、第一回目はこんなところでしょうか。あと7つも残ってるのか…大変だな笑

*1:まだVHSだった…年がバレる

*2:ちなみに初めて全通したのは『インフェルノ

*3:計5回観ました。推し舞台だから

*4:と言いつつ原作設定では55歳