4/26 観劇『ヘッダ・ガブラー』
eプラスの観劇モニターに当選したのでいってきました。この観劇モニター、当選通知くるの2~3日前とかなんですね…申し込んだことすら忘れていた苦笑。私みたいな暇人だったからよかったものを…
あと関係ないけど学生時代に寺島しのぶに似てるねって言われたことがあって、勝手に親近感抱いてます笑。
観劇後の復習、ブログの事前準備をしていて自分の知識の低さを実感した今日この頃。イプセンてノルウェーの作家なんですね。なんか勝手なイメージでロシアの人だと思ってた汗。あとこの原題って『ヘッダ・ガーブレル』っていうんですね。知らなかった…いい歳こいて恥ずかしや…
- 作者: イプセン,原千代海
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1996/06
- メディア: 文庫
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さて感想を…
『ヘッダ・ガブラー』
企画・制作:シス・カンパニー
会場:Bunkamuraシアターコクーン
『人形の家』でおなじみ、“近代演劇の父”と呼ばれるイプセン原作のゴリゴリのストレートプレイ。舞台セットも衣装も、19世紀の時代設定そのままでアレンジ等は一切なし。唯一小日向さん演じるヘッダの旦那、イェルゲンの台詞回しがちょっと情けない日本人男性みたいな感じになってたかも。
寺島しのぶ演じる将軍の娘ヘッダは、家柄にも容姿にも恵まれながらも常に焦燥感を抱えている。そして自分以外の他人が生きがい“”を見つけるのを面白く思わず邪魔ばかりする、というとんでもない性格の持ち主。HPでは“悪魔的、破壊的”な女性とか、“稀代の悪女”とか謳われてたので、楽しみにしてたのですが、冒頭から悪女というよりは病んでる感の方が印象強かったです。「この歳じゃあもう誰もチヤホヤしてくれないし」みたいな弱音を吐いたりと悪女っていうよりただの病んでて、ブッてる女性なのではと。
病んでるといえば、水野美紀演じるエルヴステード夫人も相当なもんだったな。頼まれてもないのに、論文を共同執筆したことでソウルメイトだと思い込んで、 池田成志演じるエイレルト*1を追っかけて、夫置いてきちゃうんだから…アクションも得意で強い女性のイメージがある水野さんが、実際周りにいたら若干うざいヒモ体質の女子を演じるのが面白かったです。芯にある強さ通ずるものがあるんだろうな〜と。だから余計にめんどくさい感じが出てる笑。
二人ともめちゃくちゃ美しいんですけどね。特に寺島しのぶのスタイルの良さったら。会場は平日マチネにもかかわらず奥様世代の方々で満席でしたが、若手俳優オタクが俳優を愛でるのと同じように*2、みなさん女優さんのスタイルに感動したりするのかしら。
そう、客層といえば本当に理解できない点が一つだけありました。みなさん、明らかに笑うべきところじゃないところで笑う。いや、感じ方なんて十人十色で自分が面白いと思ったら笑っていいんだけど、会場全体に響くくらいみんな笑ってるからね。それが、いまここで?みたいなポイントだったから…例えば、ヘッダがエルヴステード夫人の首を締めるシーン。まあ、ここはちょっとコミカルっぽい要素もあったからいいとして。
我慢できなかったシーンが二箇所あります。まず、ヘッダのかつての恋人でもあるエイレルトが、彼女にそそのかされて拳銃自殺をし*3それを段田安則演じるブラック判事が彼女に伝えるシーン。ヘッダはエイレルトに「やるなら美しくやって」と銃で頭を撃ち抜くように示唆するんですが、エイレルトが撃ったのは股間。それをブラック判事が自身の股間を抑えて伝えるんだけど、そこでも起こる爆笑…!いや、違うでしょ!笑いどころ違うでしょ!!そしてそのあとのヘッダの「どうして私が触れたものは下卑たものになってしまうの?」というセリフ。ここでも爆笑の渦に…って、絶対ここ笑いどころじゃないと思うよ!!!!
ここまでくると逆に不快なんですけど…なんなんだ?そんなに笑いたいなら新喜劇でもいってりゃいいのに。
あ、そして今思い出した。観劇モニターっていうから終わったら何かしらアンケートがっつり書かされるのかと思ったのに、何もなかったです。後日メールで送られてくるのかな〜と思ったけどそれもなし。モニターっていう名の動員だったのか?
いい意味でも悪い意味でも、普段自分ひとりでは体感できない観劇経験でした。あと、こういうクラシック作品の場合は事前予習していった方がいいですね。予習するまでもなく知識が頭にあればなお良し。勉強せねばな…