舞台とお酒が好きな人の備忘録

舞台とお酒が好きな人の備忘録です。

9/17観劇『メタルマクベス disc2』

大学時代、私はサブカルクソ野郎でした*1。演劇にハマってはいたものの、小劇場、アングラ、アヴァンギャルドどんとこい!で、エンタメなんかおととい来やがれっていう感じのスタンスだったのでした。。。そういう年頃ですね。どれぐらいクソ野郎だったかというと、当初大学では英語劇サークルに所属しており、そこで演出をやった黒歴史があるのですが笑。 エンタメ大好き!劇団☆新感線大好き!な先輩のいうこと一切無視して稽古してたぐらい。。。そういう年頃ですね。

そんな私ですが、時を経て大人になってちゃんとエンタメも味わえるようになったので笑、行ってまいりました。純粋に、一度体験してみたいと思ってたんだよね。そんな中、あまり芝居を観ない友人が、行きたいって言ってたので誘って一緒に観て来ました。

『メタルマクベス disc2』

作:宮藤官九郎 /演出:いのうえひでのり/音楽:岡崎 司/ 振付&ステージング:川崎悦子

企画・製作:TBS ヴィレッヂ 劇団☆新感線

会場:IHIステージアラウンド東京

『メタルマクベス』disc2|TBSテレビ:IHI STAGE AROUND TOKYO
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回る〜回るよ〜

何はともあれ噂のあれですよ。結構、回るのね。。。重要な場面で一回ぐらいしか回らないのかと思ってた笑。そしたら冒頭から回る回る。。。あと舞台前のスクリーンも360度に渡って設置されてて、そこで躍動感ある映像が流されるんで、ディズニーランドのスター・ツアーズみたいな感覚でした。

この日風邪ひいてて三半規管が弱っていたこともあり。。。ちょっと酔いそうになった苦笑。あと、情報量が多すぎて。。。演劇ってある程度観客の想像で補う楽しみがあると思うんですよ。それが回転舞台によって、場面転換の自由度が広がり、全部視覚情報で入ってくるもんだから疲れちゃったというか苦笑。

ランダムスター=マクベス

前述の通り想像の自由を奪われ、新感線の濃厚フルコースにちょっと胃もたれ気味で迎えた後半線。2218年のランダムスターが1980年代のバンド、メタルマクベスのボーカルに自分を投影して、段々とどっちがどっちかわからなくなっていく様子は面白かった。ある意味ここで想像する楽しみが戻って来たという理由もあると思う。

ランダムスター=マクベスが陶酔するのが魔女の予言じゃなくて、自分の未来を歌ったかのようなメタルバンドの歌詞と、かつてバンドのグルーピー(だったと思われる)の3人のゴスロリおばさん笑*2の声っていうのが面白かった。もうちょっとバンドの方のマクベスの顛末も詳しく描いて欲しかったなあ。

メインキャストについて所感

ランダムスターの芝居にちょこちょこ歌舞伎っぽい演出があったのは、disc2の彼を演じたのが尾上松也さんだったからなのだろうか笑 彼がすぐ顔に出ちゃうっていう演出は、王の殺害をけしかける強い妻に対して、器の小さいところを表現したかったのか、それとも松也さんの顔芸が面白かっただけなのか笑

大原櫻子ってあんまり知らなかったんだけど、演技してる時はキャンキャン気が強い若奥様!って感じなのに、歌うとガラッと雰囲気変わって妖艶さが出るのがすごいなと思った。



圧倒的な財力の勝利を感じた作品でした。こんなこと言ったら怒られるかもしれないけど、ダンシングクラブ*3言った時の感想と似てる笑 美味しかった(楽しかった)けど一回でいいかな〜みたいな。。。こんなこと書いてしまう私は、今も変わらずサブカルクソ野郎なのかもしれない。

*1:今もか?

*2:十分可愛かった気がするのだが

*3:手づかみレストランの方です。